【多くの飲食企業が抱える育成課題】
私は、飲食企業で11年(約2年店長、約6年スーパーバイザー、約3年採用担当責任者)勤め、現在は人材採用・育成などの会社経営して早4年目。
飲食企業内からの視点、外部からの視点と複数の目で、多くの飲食企業様のお悩みや現状を見てきました。
その中で、多くの飲食企業様が抱えている課題の一つが「社員教育・育成」が上手くいかない事です。
なぜ、飲食企業は社員育成が難しい土壌にあるのか?
私なりの考えをお送りいたします。
飲食企業の社員育成が難しい理由
①OJTに頼り、OFF-JT(職場から離れた場所で、業務遂行に必要な基本となる知識・スキルを体系的に学習するために行う教育訓練のことです)をしていない事が多い
飲食企業で社員研修(OFF-JT)を行うには、シフトから抜いて時間を作るか、営業前に実施するかしか方法がありません。
シフトから抜くと、シフトマイナスを埋める為にアルバイトにシフトインをさせる必要が出る為、人件費が上がってしまいます。
営業前の実施では、昨今の働きかた改革の課題もあり難しくなってきました。
これらの原因から、現場指導に頼りっ切りの体質になりがちです。
②社内研修スキームが無い
指導内容をテキスト化出来ていない飲食企業様が多く、研修そのものが標準化されていないケースが目立つ。
③外部の研修スキームを契約するも活用者が皆無
代表的なところでは、グローイング・アカデミーさんの研修スキームを月額で契約しても、強制しなければ活用者が皆無になってゆく問題も多くみられます。
この理由は、飲食社員様が能動的に飲食ビジネスのリテラシーを高めたい動機形成が希薄な事が多いと考えています。
社員育成を現場指導のみで時が進むと
社員育成をOJTのみで突き進むと、感覚的な指導・ロジックなき行動指導が横行する問題が発生し、世代交代が進むにつれそのほころびが顕著に現れます。
単なる単純労働者を創り上げるのみならず、自発的に状況打開で出来ない受け身の人材を多く創り上げてしまうリスクを内在しています。
このような状態に陥ると、指示待ち人間が大多数となり、組織が機能不全に陥るリスクが高まります。
そして、QSCの低下を招き、CSそしてESも下落し、売上減少につながってゆきます。
【飲食企業の人材教育の重要性】
「飲食業界の地位向上」を実現する為には、業界で働く人々がより学び・視野を広げ・各々のビジョンを持つこと。そして、掴みたい未来に向けてイキイキと能動的に働く人々の割合が、増加する必要があると考えています。
会社設立後、様々な業界の方々をお話をする機会が増えましたが、客観的に見ても他の産業従事者の方々は、間違いなく飲食業界の方々より常日頃から勉強されています。
自ら自身の能力を高める気概がない従業員が多い業界に、若者は憧れを抱きにくいのは当たり前です。若者に良い与える影響力を社員に持たせる事こそが、飲食業界の未来を明るくすると思うわけです。
業績を上げるには、優秀な人材をどれだけ保持するか
飲食業経営者は、みな業績を上げたいと考え経営をされています。
業績を上げるも下げるも「人」なのです。
その「人」の教育にお金も労力も掛けないのは、本気で業績を上げる意思がないに等しいと思います。
出来上がった優秀な人材を獲得しにくい業界であるからこそ、社員教育に本気になり、優秀人材を輩出する努力をしなけばならないのだと思います。
はじめまして。Connect Innovation代表取締役の稲生です。飲食企業のSVなどを経て脱サラ。採用コンサルティング・社内研修講師・面接代行・スカウトメール代行・求人広告代理店・採用ホームページ制作・求人動画制作など採用・育成・定着にまつわる会社を経営しています。また、コロナ問題を変化のチャンスと新たに「ECショップ」の開店にも取り組んでいます。飲食時代に痛感しましたが、小さな人材課題を放置すると、会社内でいづれ大きな課題に発展するものです。また、経営戦略を構築するには必ず、人材採用育成戦略を構築しなければいけないとも実感しました。このサイトでは、企業側の視点・求職者の視点・採用担当者の視点・ワーカーさんの視点・求人広告営業の視点と様々な視点から人材課題にアプローチしていきます。少しでも、皆さんのお役に立てれば幸いです。
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